AIに自分のサイトを学習させない方法とは?OpenAI・Googleなどが新ルールを発表

ブログ運営者のための解説2026年10月31日 確認

AI学習は断りたい。
検索には、見つけてもらいたい。

自分の記事をどう使ってほしいか。新しい共通ルールと、WordPressで確認する場所を図解で整理します。

  • 01
    学習・検索・回答への参照を分ける
  • 02
    共通方式の導入時期は、企業ごとに違う
  • 03
    まずは今の設定を確認する

新方式への対応方針は各社の発表で確認。全社が対応済みという意味ではありません。[1][2][3]

この記事は公開Webサイトの学習利用について扱います。ChatGPTに入力した会話の学習設定とは別です。

目次|6つのポイントから読む
  1. 学習・検索・AI回答の違い
  2. 新ルールと各社の対応予定
  3. robots.txtとコードの読み方
  4. WordPressで実際に確認
  5. 検索とAI回答への影響
  6. 自分の方針を決める

よくある質問 / 公式の参考資料

まず、ここを区別

記事の使われ方は、3つある

サイトがAIに利用される場面は、ひとつではありません。「AIを育てる」「記事を見つける」「質問に答える」を分けて見ると、設定の違いが分かりやすくなります。

記事が利用される3つの経路

あなたのWebサイトの記事
① AIの学習

文章などを材料に、AIモデルの内部の数値を調整する。

AIそのものを育てる

③ 回答時の参照

質問に答えるとき、Webの情報を読み、回答の根拠にする。

今の回答に役立てる

これは利用目的の区別です。実際の情報収集が、必ず3回に分かれて行われるという意味ではありません。[4][5][6]

図書館にたとえると

記事は「本」。検索への登録は本を探すための目録づくり、回答時の参照は質問を受けてから本を開くことに近いイメージです。

AI学習は、本を材料にモデルの内部を調整すること。同じ本を使っても、目的はそれぞれ異なります。

クローラー
Webページを自動で訪問し、情報を集めるプログラムです。
インデックス
検索エンジンがページを整理して登録すること。登録と、検索結果への表示も別です。

ページを読みに来た記録だけで、AI学習に使われたとは判断できません。

何が新しくなる?

学習への希望を、まとめて伝える

2026年10月30日、OpenAI・Google・Microsoftは共通方式への対応方針を発表しました。対応する複数の企業へ、同じ書き方で学習の希望を伝えることを目指す仕組みです。[1][2][3]

これまで

各社の指定を個別に管理

GPTBotGoogle-Extendedほかの企業の指定

企業ごとに対象と範囲を確認します。

新しい共通方式

対応企業へ、共通の希望を

__usage_ai-training

学習を示す共通の識別名を使います。

既存の個別設定も残ります。新方式は、すべての企業に強制できる仕組みではありません。

対応予定は、このように違います

OpenAI対応方針を発表

今後数か月

実装を目指すと説明。運用開始済みとはしていません。[1]

Google対応予定

2027年

技術資料では「2027年初め」。既存の個別設定も継続します。[2][6]

Microsoft開始日を公表

2027年2月1日〜

巡回に応じて反映予定。学習とAI回答への利用を別に扱います。[3]

Anthropic草案への関与

開始日は未確認

草案著者の所属として確認。正式な運用開始とは区別します。[4]

詳しく|IETFとは? 確定した標準なの?

IETFはインターネットの技術ルールを議論する場です。今回の文書は、その議論を踏まえた作業中の技術草案。最終的な標準として確定したものではありません。[4]

コードも、1行ずつ

robots.txtは、サイトの利用案内

robots.txt(ロボッツ・テキスト)は、プログラムへ巡回してよい場所などを伝えるファイルです。通常は、同じドメインの直下にある /robots.txt で確認します。WordPressが自動生成する場合もあります。[7][10][11]

基本の巡回ルール意味を理解するための例
User-agent: *

Disallow: /wp-admin/
  1. User-agent = 誰に伝える?
    * は一般のクローラー全体への指定。個別ルールがある場合の扱いは別途確認します。
  2. Disallow = どこを控えてほしい?
    この例は、管理画面にあたる /wp-admin/ の巡回を控えるよう求めています。

新方式では、学習という用途を指定

AI学習への共通の意思表示各社の対応開始後に解釈される予定
User-Agent: __usage_ai-training

Disallow: /
  1. __usage_ai-training
    AI学習という用途を示す共通の識別名。「ポリシートークン」と呼ばれます。
  2. Disallow: /
    この用途に対し、サイト全体を学習に使わないでほしいという希望を示します。

新方式は「何に使うか」の意思表示です。Googlebotなどの巡回を止める指示とは異なり、User-agent: * の巡回設定で代用もできません。[4]

できることには限界があります

無視するプログラムまで止めたり、学習済みの情報を取り消したりはできません。robots.txtは、閲覧を守る鍵や検索結果からの削除機能でもありません。[7][10]

詳しく|今までのGPTBot・Google-Extendedの設定

すでに提供されている個別の方法もあります。次は、それぞれ別の設定例です。

OpenAIのGPTBot向け既存の方法
User-agent: GPTBot

Disallow: /

GPTBotはOpenAIの基盤モデルの学習に使う可能性のある情報を集めます。検索用のOAI-SearchBotとは設定が独立しています。[5]

Google-Extended向け既存の方法
User-agent: Google-Extended
Disallow: /

Google-Extendedは利用目的を制御する識別名で、独立した巡回ロボットではありません。Geminiなどの学習に加え、対象となるAI回答への参照にも関係します。[6]

既存ルールとの関係や対象範囲を確認してから判断してください。記事本文にこのコードを書いても、サイトのrobots.txtを設定したことにはなりません。

ここからは、実際の画面で

自分のWordPressで確認してみた

「はじめてのAI」でも、筆者が設定を確認しました。今回は確認だけを行い、変更はしていません。

筆者のサイトでの確認記録

2026年10月31日 / WordPress・Arkhe・ConoHa WING

STEP 1 / 利用案内を読む

robots.txtを開く

自分のサイトのドメインに /robots.txt を付けます。本サイトの確認先で筆者が記録した内容はこちらです。

筆者が記録した設定AI学習拒否を追加した例ではありません
User-agent: *
Disallow: /ai/wp-admin/
Allow: /ai/wp-admin/admin-ajax.php

Sitemap: https://www.gnosis-de-book.com/wp-sitemap.xml
  • 管理画面の巡回を制限/ai/wp-admin/ を対象にしています。
  • 処理用ファイルは例外admin-ajax.php は Allow で巡回を許可しています。
  • ページ一覧の場所を案内Sitemap はサイトマップの位置。検索への登録完了を意味しません。

この記録には、AI学習を拒否する専用の名前はありませんでした。記述がないことは、実際に学習された証拠ではありません。

出典:筆者の2026年10月31日の確認記録。その後の設定変更を反映したものではありません。

STEP 2 / 管理画面を見る

「設定」→「表示設定」へ

下の方にある「検索エンジンでの表示」を確認します。

筆者の画面では、チェックなし「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」は未選択でした。

筆者のWordPress表示設定。下部の「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」のチェックボックスは空欄になっている。
筆者が撮影したWordPressの表示設定。青枠は注目箇所を示す記事上の強調です。元画像のチェック状態は変更していません。

この項目は、検索への登録を控えるよう求める設定です。AI学習専用のスイッチではなく、チェックが外れていてもGoogleへの登録を保証しません。[9]

STEP 3 / 2つの設定を照らし合わせる

学習と検索を、別々に確かめる

robots.txtでAI向けの指定があるか、表示設定で検索への登録を控えるよう求めているか。それぞれを記録します。分からない行は、その場で消さなくても大丈夫です。

今回分かったこと

記録した巡回ルールと検索向け設定。新方式の学習拒否記述は見当たりませんでした。

今回分からないこと

過去の学習利用や、拒否設定を導入した効果、検索順位への影響は検証していません。

詳しく|「/ai/」や複数のWordPressがある場合

投稿URLに /ai/ があっても、確認先は原則として同じホスト名のドメイン直下です。www の有無にも注意してください。複数のWordPressがある環境では、どれがrobots.txtを配信するかまで管理画面の表示だけで断定できません。[10]

変更する前に、管理場所を確認

編集方法は実ファイル・プラグイン・サーバー構成で異なります。現在の内容を保存し、どのrobots.txtを管理しているか特定してください。特に User-agent: * と Disallow: / の組み合わせは、一般のクローラーにサイト全体の巡回を控えるよう求めます。

いちばん気になる疑問へ

拒否すると、検索に出なくなる?

「学習は拒否したい。でも、記事は検索してほしい」

Google-ExtendedとGooglebotを分けて確認します。

Googlebot検索のために巡回

Google検索でページを見つけるためのクローラー。

Google-Extended学習・一部のAI参照を制御

Geminiなど、対象の学習と回答時の参照に関係する識別名。

Google-Extendedは、Google検索への掲載やランキングに使われません。Googleはこの点を明記しています。[6]

設定を変えると、どこに関係する?
対象学習・AI回答通常の検索
GPTBotの拒否
OpenAIの学習向け。ChatGPT検索用のOAI-SearchBotとは独立。[5]
Googlebotへの拒否指定ではありません。
Google-Extendedの拒否
対象の学習・回答時の参照を制御。
Google検索の掲載・ランキングには使いません。[6]
新しい共通方式
対応企業への学習の希望。Googleは個別指定がなければGoogle-Extendedの拒否として扱う予定。[2]
検索用の巡回制限と区別。実装時期や個別設定との関係を確認。
MicrosoftのAI Grounding拒否
2027年2月から予定
Bing・Copilotなどの回答への利用を制御。学習とは別に設定。[3]
通常のBing検索の掲載資格は変更しない方針。巡回・登録条件は別途必要。
WordPressで「インデックスしない」を選択
AI学習専用の設定ではありません。
検索エンジンに登録を控えるよう求めます。[9]

AI Grounding(グラウンディング)は、回答時にWebなどの情報を根拠として使うこと。学習そのものとは別です。[3]

Google検索内のAI機能は、別に確認

「AIによる概要」「AIモード」はGooglebotや検索用の表示制御で扱われます。Google-Extendedだけで検索内のAI要約もまとめて止められるわけではありません。[8]

詳しく|Microsoftの旧設定を使っている場合

AI Groundingはページ単位の設定です。制限するとAI回答に出典として登場する機会に影響します。従来の NoArchive・NoCache の利用者には2027年3月1日までの移行案内もあるため、該当する方は公式の手順を確認してください。[3]

最後は、自分のサイトに当てはめる

自分は、どう使ってほしい?

一律の正解はありません。まず、次の3つを分けて考えましょう。

  1. 学習材料として使ってよい?

    AIの発展に協力したいか、利用範囲への意思を示したいか。

  2. AI回答の根拠にしてほしい?

    学習は拒否しても、参照や出典としての利用は望むか。

  3. 検索から見つけてもらいたい?

    検索向けの巡回・登録設定を、別に確認できているか。

拒否を検討するなら

自作の記事や写真の使われ方を管理したい、自分のコンテンツを学習材料にしてほしくない、といった方針が出発点です。

許可を検討するなら

AIの発展に役立てたい、情報の利用を広く認めたい、といった方針が考えられます。

拒否は利用方針を伝える手段ですが、すべての利用を防ぐ保証はありません。また、許可すればアクセスが増えるという保証もありません。各社の適用範囲を見て、自分の希望に合うか判断してください。

まず、今日できること

今の設定を記録する。
それから、学習と参照への希望を決める。

今回はWordPressの表示設定だけでは、AI学習の扱いまでは判断できないと分かりました。変更を急がず、自分のサイトから確認してみてください。

気になる疑問が残ったら

知りたい質問だけ開く

AIは勝手にWebサイトの記事を学習するのですか?

公開ページが学習材料として収集されることはあります。ただし、自分のページが読まれた記録だけで、実際に学習に使われたとは判断できません。[5]

robots.txtとは何ですか?

プログラムに巡回の希望などを伝える、サイトの利用案内です。閲覧を防ぐためのパスワードの代わりにはなりません。[7]

今回の新ルールは、もう使えますか?

記述を用意することと、企業がそれを反映することは別です。各社の対応予定を確認してください。

WordPressでも設定できますか?

対応するrobots.txtを管理できる環境なら検討できます。どのファイルやプラグインが管理しているかを特定する必要があります。

AI学習を拒否すると、Google検索に出なくなりますか?

Google-Extendedの拒否は、Google検索の掲載やランキングには使われません。Googlebotの制限や、検索への登録を控える設定とは区別します。[6]

ChatGPTとGeminiの両方に拒否できますか?

現在の個別設定では、GPTBotとGoogle-Extendedが確認先です。共通方式は各社の実装後に対象になります。Google側は回答時の参照にも範囲が及ぶため、設定の違いを確認してください。

設定すれば、AIの学習を完全に防げますか?

完全には防げません。意思表示を尊重する企業への手段であり、無視する収集プログラムまで一律に止める仕組みではありません。

一度AIに学習された記事は、削除できますか?

この設定を追加しても、学習済みモデルから自動的に取り除かれるわけではありません。今回の仕組みは、学習の取り消しを行うものではありません。

普通の個人ブログでも、今すぐ設定した方がよいですか?

急いで一律に変更する必要はありません。まず現在の設定を記録し、学習と回答への参照のそれぞれに、自分がどのような希望を持つか考えましょう。

参考にした公式情報

  1. OpenAI|Making it easier for websites to express AI training preferences2026年10月30日。共通方式への対応方針と実装予定。
  2. Google|Supporting a shared AI training control for websites2026年10月30日。共通方式とGoogle-Extendedの関係、対応予定。
  3. Microsoft Bing|Your content, your choice: clearer preferences for training and grounding2026年10月30日。AI TrainingとAI Groundingの分離、開始日、旧設定の移行。
  4. 技術草案|Machine-Readable Training Preference Signal(00版)2026年10月30日。作業中の草案。共通の識別名、巡回ルールとの独立性。著者所属はAnthropic。
  5. OpenAI|Overview of OpenAI CrawlersGPTBot、OAI-SearchBotなどの用途と制御。
  6. Google|List of Google’s common crawlersGooglebot・Google-Extendedの違い、対象となる学習・グラウンディング、検索への影響。
  7. Google|robots.txtの概要robots.txtの役割と、検索結果からの除外・アクセス保護との違い。
  8. Google|AI機能とウェブサイトGoogle検索内のAI機能と、コンテンツの表示制御。
  9. WordPress.org|Settings Reading screen表示設定の「検索エンジンでの表示」の意味。
  10. RFC 9309|Robots Exclusion Protocol基本的な巡回ルール、robots.txtの配置、保護手段としての限界。
  11. WordPress.org|do_robots()WordPressが標準のrobots.txtを生成する処理。管理画面とadmin-ajax.phpの既定の扱い。

情報基準日:2026年10月31日。企業の対応時期や仕様は今後変更される可能性があります。本文中の公式発表と、筆者自身の確認記録は区別して掲載しています。